池袋モンパルス

原作

宇佐美承

小関直人

演出

山田昭一

池袋演劇祭大賞受賞


モンパルナスの会

連絡先 劇団銅鑼(担当:小関) 
TEL 03−3937−1101
FAX 03−3937−1103

 

あらすじ

昭和4年研究室のアトリ工。
ピカソ・マチス,ゴッホに負けじと、裸婦を睨つけ真剣にデッサンに取り組む、靉光・井上長三郎・鶴岡政男・寺田政明・青山りつ子。ブロレタリア美術家同盟員の安田。そして入所まもない松本竣介。そんな頃まだ大根畑とススキが生い茂る低湿地、池袋界隈にポツリポツリと粗末なアトリエや下宿屋が建ちはじめる。画家たちは一人また一人とそこに移り住み、やがて芸術家の町と化すこととなる。混血の詩人小熊秀雄はそこをパリの芸術街モンパルナスにちなんで「池袋モンパルナス」と名づけた。
豊島区長崎東町三丁目、詩人花岡謙ニの建てた培風寮もまた、例外なく靉光や役者の卵、おかまの芸人など貧乏芸術家の巣窟と化し、妻トリ子を悩ませた。
遠く池袋の空が夜の光を反映して美しく見える頃、画家たちの足はその月に誘われるように池袋へと向いてゆき、コップー杯六銭の泡盛をあおり、モデルと戯れ、歌い、踊り、そして論議した。昭和11年2月26日、雪の夜、ひたすら前衛を志す画家たちは若手青年将校の蜂起のラジオニュースには耳も貸さず、藤沢一郎のもと文化美術協会の結成を誓い合う。政府は「総力戦」の名のもとに、絵描きまで駆り立てはじめた。昭和16年、日米開戦。会の指導者藤沢が展覧会の直前に捕まった…。

客席からの声

演劇は久しぶりで、子供が生まれてからは観られないと諦めていました。
新聞でみつけてどうしても観たくて、子供を夫に預けて出てきました。舞台の池袋も面白かったし、名前だけで聞いたことのある靉光、松本竣介、寺田政明などの画家が出てきて興味深かった。暗い時代の画家たちの生き生きとした生活が良くわかりました。靉光役の役者さん魅力的でした。(女性)

「池袋モンパルナス」そ夫婦で観て、大変感激して帰りました。小さな舞台を効果的に使って、実に大きな芝居を見せてもらったと思います。あの暗い時代に押し流されながら、苦闘する芸術家たち。時流に便乗し、迎合するエリートたち。何ともうっとうしい軍部。幾重にも重なり合う人間群像を、きちんと整理して、暗転を多用しながら、スピーディーに展開する演出と脚本に脱帽です。
まったくの偶然でしょうが、NHKの朝ドラ「あぐり」が、同じ時代の吉行エイスケ等の文学運動の結末を描いて、話題になりました。「池袋モンパルナス」も、あれに勝るドラマだと思います。いわゆる「英雄的」な抵抗者の群像でなく、絵を描くこと以外にはさしたる取り柄もない人々を主人公に据えることで、感動がより深いものになったのではないでしょうか。
それにしてもこの時代に「池袋モンパルナス」や「あぐり」が登場するのは、今の時代への警告でしょうか。戦後50年、曲がりなりにも続いてきた民主主義が、いつどう変わるかわからない今、「銅鑼」の芝居の現代性を深く感じさせられました。(男性)


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