↑チラシをクリックすると拡大します。

チェーホフ短編集より

作/青木豪 演出/大谷賢治郎

2017年3月15日(水)〜3月20日(月祝)六本木・俳優座劇場

好評のうちに終演いたしました。

dl_logo_b_2014mini.jpg文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)

 

プレイベント 

プレイベントの模様がyoutubeでご覧頂けます。

https://www.youtube.com/watch?v=XoSfPg4_IGc

舞台写真

 

ハンサムな顔に鼻眼鏡を掛けまっすぐにこちらを見つめるチェーホフ!正式にその名を記せば、アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ!四大戯曲『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『三人姉妹』『桜の園』と言えばご存知でしょうか。しかし!「チェーホフの短編」となると如何でしょう。それも20代に発表された短編なんて!生まれ故郷タガンローグから医学を学びにモスクワへ。そこで勉学に励みながら、家計を助けるために週刊誌や新聞に短編を発表していたチェーホフ。その頃の彼と彼を取り囲む世界からいつの間にか短編の物語の中へ。11人の役者たちが入れ替わり立ち替わり演じているのかいないのか、叙情的なチェーホフなんて何処へやら。チャイコフスキーの楽曲をピアノの生演奏と共に。あなたの知らないチェーホフ!どうぞご覧あれ!

 

劇団銅鑼では、2017年3月15日(水)~20日(月・祝)に、六本木俳優座劇場において、文豪アントン・パーヴロビィチ・チェーホフの真髄へ迫るべく、彼が20代のころ生活費捻出の為に書いたとされる数々の短編をもとに、チェーホフ自身と彼が生きた時代・短編の世界・そして現代の3つの世界の人たちが織りなす舞台『彼(か)の町(まち)』をお届けします。

本邦初と言ってよい「チェーホフ自身」の役を演じた俳優・鈴木瑞穂氏が、演出家・大谷賢治郎氏の演出作品を見て「チェーホフを感じた」と手紙を書いたことから本企画は実現しました。注目の劇作家・青木豪氏が、数編の短編を一つの物語として紡ぎ、10人の俳優たちが演じ、チェーホフと親交のあったチャイコフスキーによる楽曲のピアノ生演奏が彩りを加えます。

  約150年前に生まれ、権力を嫌い、愚直に生きる人間を愛し、弱者に優しい眼差しを持ったチェーホフ。彼の作品は、ともすれば経済優先・効率主義・格差社会と言われる現代日本に対する風刺とも言えます。「本当に人間らしく生きることとは何か」を創造理念としてきた銅鑼が、チェーホフが予見した100年後と、予見出来なかったことを通して今を見つめ、チェーホフ作品に新たな息吹を与えて、その魅力をお伝え出来れば幸いです。

尚、2017年1月22日(日)、本公演のプレイベントとして、企画・出演者でもあり、舞台や映画で様々な役を演じ続けてきた俳優・鈴木瑞穂氏と、「NHK・プロフェッショナル仕事の流儀」にも出演され、海外で保健医療活動・山谷地区で地域医療に取り組む医師・本田徹氏の対談を行います。旧知の友人であるふたりのプロフェッショナルに、それぞれのフィールドを通して、医師でもあったチェーホフと彼が予見した100年後の現代社会について熱く語っていただきます。こちらも是非ご参加下さい。

 

「夢の実現」       演出/大谷 賢治郎

 

 サンフランシスコの大学で演劇を学んでいたとき、演出の授業があった。僕の専攻は俳優コースだったのだが、うちの大学は演技のための実践的な授業以外にも、照明も音響も舞台も衣装もメイクも演劇にまつわる全ての分野を学ばせるカリキュラムで、今となっては非常にありがたく思っているのだが、その中の一つに演出のクラスがあった。また僕の記憶が正しければ、演出のクラスにも色々あり、僕は演出のクラスを二つとり、その一つが半年かけてチェーホフの短編を演出するというものだった。そして、そのクラスが強烈に面白かったのだ。各自、俳優コースの生徒を使って何本か制作するのだが、僕はその時に彼の多くの短編を読み(勿論英語で!)、戯曲以上に人間の滑稽な姿が愛情を持って描かれていて、まんまと虜になったのだった。ハタチそこそこの僕は、もし演劇活動を続ける大人になっていれば、いつかチェーホフの短編を芝居にしたい!と夢を見ていた。

 その夢がいよいよ実現する日がやってきたのだ。僕が銅鑼で演出させてもらった「あやなす」を見てくれた鈴木瑞穂氏が、その作品を気に入ってくださり、僭越ながら意気投合、演技論からチェーホフの話しに発展、実は瑞穂氏もいつか短編を作品にしたいと思っていたことを知り、そしてついに(これまた僭越ながら、夢のような話なのだが)二人の企画として「チェーホフ短編作品集(当時は仮題)」を銅鑼に提案したところ、数多くの会議やら何やらを得て、銅鑼の中でこの無謀なチャレンジ企画が通り、夢の実現が可能になった。そしてその企画にチェーホフをこよなく愛する(会話を通しての僕の想像ですが)青木豪氏が作家として参加してくれることになり、俳優陣も含めた強烈な個性が集まって、創造の船は夢を乗せて、高らかと銅鑼を鳴り響かせ、出航した次第である。

多謝。

 

 

アントン・パブローヴィチ・チェーホフ

1860年ロシア・タガンログ生まれ。ロシアを代表する劇作家・短編小説家。
16歳の時、一家が破産し家族はモスクワに夜逃げするが、チェーホフは一人残りアルバイトをしながら勉学に励み、19歳でモスクワ大学医学部に入学、在学中から執筆活動をはじめる。24歳で医師となる。医師のかたわら短編小説を中心とした執筆活動を続け、貧しい一家を支えた。1888年に初の長編戯曲『イワーノフ』が上演され、翌年サンクトペテルブルグのアレクサンドリンスキイ劇場で再演され絶賛を浴び、文壇の寵児となる。1890年、当時流刑地として使用されていたサハリン島に滞在し『サハリン島』を出版。過酷な囚人たちの生活や環境をつぶさに観察し記録を残した旅行記で、この旅行がチェーホフの転機となったと言われている。その後、『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『三人姉妹』『桜の園』を発表、モスクワ芸術座などで絶賛を浴びるが、患っていた結核が悪化し、1904年、療養のために訪れていたドイツで亡くなる。享年44歳。
 
staff
美術 池田ともゆき /照明 鷲崎淳一郎 /音響 坂口野花
/衣裳 坂本真彩 /音楽・ピアノ演奏 山田由起子 /振付 原田亮
舞台監督 稲葉対介 /演出助手 宮藤希望 / 舞台監督助手 村松眞衣
バリアフリーサービス 鯨エマ /宣伝美術 山口拓三(GAROWA GRAPHICO)
制作チーフ 小関直人 /制作サブ 田辺素子 平野真弓 佐久博美

cast
鈴木瑞穂(オフィス・ODA/団友)館野元彦 三田直門 佐藤響子
竹内奈緒子 井上太 向暁子 真原孝幸 川邊史也 齋藤千裕

山田由起子(ピアノ演奏)

都合により一部キャストを変更しております。

 
劇団銅鑼
〒174-0064 東京都板橋区中台1-1-4
tel:03-3937-1101/fax:03-3937-1103
Copyright © 2024 DORA THEATRICAL COMPANY.LTD. All rights reserved.
| Web by flowplus | built with concrete5 CMS.(concrete5は Concrete CMS, Inc の登録商標です) | |